橘丸vsさるびあ丸 八丈島便の新旧対決
2015年 12月 23日
八丈島と本土の間には、飛行機と船が就航しています。
飛行機は、羽田空港まで1時間弱。
船だと10時間ほどかかります。
乗客のほとんどは飛行機を利用しますが、
物資の輸送に船はなくてはなりません。
八丈島と東京の竹芝桟橋を結んでいるのは、東海汽船の「橘丸」。
1隻でピストン輸送しているのですが、
先日、接岸時に軽い事故を起こしたらしく、
しばらく代替の「さるびあ丸」が投入されていました。
先日の東京行きで、この「さるびあ丸」に乗る機会がありましたので、
これら2隻を対比させてみたいと思います。
●「さるびあ丸」
海の彼方に船体が見えてきました。
底土港に入ってきます。
汽笛が2度鳴ると、入港の合図です。
ぐるっと180度旋回して、ポートサイド(左舷)を接岸します。
岸壁に接岸完了。
後方から見ると、層になったデッキが豪華客船のように見えますね(笑)
乗船開始。この日、八丈島から乗ったのは10人にも満たなかったです。
ボーディングブリッジから乗り込みます。
岸壁では、コンテナ積み込み作業が急ピッチ。
少し遅れましたが、出航しました。
初めての「さるびあ丸」でしたので、船内を探検。
ここが私の予約した二等和室です。
荷物用ロッカーは、一部の場所にしかありません。
カギもかからないので、貴重品管理には注意が必要ですね。
「橘丸」には設置されなかった二等椅子席。
中央階段付近。
最上部のサンデッキ。
その下の甲板にはステージらしきものが。
「さるびあ丸」は、夏季の東京湾納涼船にも利用されるので、
その時の催し物に使われているのかもしれません。
八丈島を出て、およそ3時間後に御蔵島に到着。
御蔵島の埠頭は「港」とはいえない、
堤防に囲まれているわけではなく、大海に桟橋が一本突き出ているだけ。
その中で船を寄せるのですから、すごい接岸テクニックです。
次は三宅島。
ここで20人以上が乗り込んできました。
往復ともにそうですが、船便の利用者の多くは三宅島で上下船します。
三宅島への航空便は調布発着の小型機なので、
特に大きな荷物が必要な釣り人にとっては、船のほうが使いやすいのでしょうね。
船内にはレストランもあります。
ずっと営業しているわけではなく、営業時間は3回に分かれます。
オーダーは食券で。
メニューは「橘丸」とは違いましたが、
やはり値段が結構高いので、利用はしませんでした。
湯沸かし器で、コーヒーやカップ麺も作れます。
自動販売機。
荷物置き場はないので、大きなカバンなどは廊下の指定場所に置いておきます。
浦賀水道を通過。東京湾に入ります。
レインボーブリッジも見えてきました。
竹芝桟橋に接岸します。
●「橘丸」
黄色い船体が特徴的です。
竹芝桟橋出航は毎晩22:30。
二等船室はじゅうたん敷のみ。
「さるびあ丸」にあった椅子席はありません。
相部屋ではあるんですが、
5~12人程度の小部屋に分かれていて、
たとえ人数が少なくても詰め込まれることはなく、
分散して席が割り当てられます。
この日は10人部屋に私ともう一人、
私一人だけだったこともありました。
返却式の100円コインロッカーが各席の頭上にあるので、安心です。
各部屋には液晶TV付き。
BSなら洋上でも観られますので、
私は、八丈島到着前に朝ドラを観るのがお約束。
荷物置場も数カ所に。
4階には小さなラウンジ。
ここは私の大好きな場所で、朝食もここでとります。
「さるびあ丸」にはこういうパブリックスペースはありません。
ラウンジの壁には、船画家として有名な柳原良平による
「橘丸物語」が描かれています。
ネタバレになるので詳細は記しませんが、
現在の「橘丸」は2代目で、
初代は戦前に進水、戦時中には軍に徴用され、
戦後再び民間に返り咲いた、という波乱の一生を送ったことが、
このイラストに描かれています。
レストランもありますが、
営業時間は22:30~23:30と7:30~8:30のみ。
夜は出港後からオープンしますが、
時間が時間だけに、食事をとる人は少ないですね。
オーダーは食券制。
一方朝食の需要はあると思うのですが、
トーストが300円にコーヒーが400円という価格では食べる気にならず。
いつも竹芝桟橋前のコンビニで買ったサンドイッチを、
先に書いたラウンジで食べています。
レストラン前にある給湯器は自由に使えますので、
インスタントコーヒーをここで作ります。
食べ物の自動販売機も充実。
カップ麺も。
中央部のホワイエには、先の柳原良平の人形が並びます。
船は、甲板も含めて完全禁煙ですが、
喫煙ルームに限ってOKとなっています。
甲板は5階と6階にあって、5階は雨天でも大丈夫。
6階は青天井ですが、
晴れていればその解放感は最高です。
八丈島に到着前、船尾方向に虹が出てました。
八丈島底土港に到着です。