イギリスの運河ではナローボートという船を借りて、誰でも免許なしでクルーズが楽しめる。『英国運河の旅』、『イギリス式極楽水上生活』、『イギリス水辺の旅』の著者が具体的な旅のノウハウを伝授します。


by narrowboat
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カテゴリ:海外の運河・河川( 7 )

2016年末にラオスへ1か月ほど取材旅行した帰り、
バンコクに寄って、運河のボートを見つけました。

バンコクは3年ぶりで、その間にBTS(高架鉄道)が延伸されており、
鉄道好きとしてはその区間に乗ってみようかと、
終点のバンワーBang Wa駅で下車しました。

すぐに折り返すつもりだったのですけど、
駅内に何やらインフォメーションセンターのようなものがあります。
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座っていた係員に聞いてみると、
ここからボートの路線が接続しているというではないですか!
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これは見逃せない、と、地上に降りて船着場を探します。c0027849_22295019.jpg

こういう標識はあるんですが、船着場らしきものはありません。
その向こうに、タイ語のみですが、また「船着場」の表示がありました。c0027849_22355592.jpg

矢印に沿って進むと、高架道路の下。
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金網から出てきた野犬に吠えられたりして、不安になりながら歩きます。

BTSの駅から徒歩5分ほどで、船着場が見えてきました。c0027849_22402508.jpg

時刻表はこちら。
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一番上が平日朝、二番目が平日夕方、一番下が土休日の時刻表。
平日は朝と夕方だけ、ということは、通勤通学客をターゲットにしているのでしょう。
またこの時刻は、路線両端の船着場のこと。
つまり、途中で乗り降りする人は、時刻を推しはからなくてはなりません。

15分ほど待つと、ボートがやってきました。

船着場P15、ペットカセム69Phetkasem69行きです。

バンコクの運河ボートは、ほかの運河で何回も乗っていて、
その時の船はこんなタイプ。
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タイらしくてよいのですが、しぶきがかかって大変なことになりました。
一方、こちらパーシーチャルーン運河のボートは今風で、
窓も付いているため、その心配はなさそうです。

操舵席の真後ろに陣取ります。
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乗船して間もなく、車掌(船掌?)が運賃の回収に来ました。
1人15バーツ。

車掌は3人乗船しています。
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BTSにも使えるプリペイドカード「ラビットカード」もOK。c0027849_1634984.jpg

座席はこんな感じ。
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定員は40名だそうです。

船内ではWiFiも使えると書いてありますが、
接続はできませんでした。
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進行方向にカメラを向けます。


途中、カヌーらしき船とか、
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子供たちの水遊びも見ました。
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こういう物販&飲食ボートを見ると、
バンコクはまだまだ水の都という印象を強く受けます。


川に下りる階段が付いた家屋。
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さらに細い運河へのジャンクション。
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まさに毛細血管のごとく水路が張り巡らされているのです。

反対方向へのボートとすれ違います。

すれ違ったのは、結局この1艘だけだったので、
時間帯にもよりますが、上下各1艘で運航されているようです。

工事用の資材もボートで運ばれています。
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まだ認知度が低いのか、途中での乗降はほとんどありませんでしたが、
ワット・ニマノラディ船着場で、一組の下船と、別の一組の乗船がありました。


終点のP15、ペットカセム69船着場に到着。
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先の路線図には、近くにメガスーパー「ビッグC」があるように描かれていましたが、
船着場からその姿は見えません。
帰りの船の時刻もあるので、周辺のコンビニで飲み物だけ購入して、
船着場付近を散歩しました。

ここには、ベイスンBasin(船だまり)もあり、
運河ボートと同じ形のものが浮かんでいます。
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帰りのボートが船着場に現れました。
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こんな作業船があるということは、
定期・不定期に浚渫作業も行われているようです。
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川沿いで作業をする人も、船を使っていました。
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このボートは、かなりたくさん乗れるようですが、
何に利用されているんでしょうか?
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橋げたに括りつけられたハンモック。
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勝手にやっちゃうところが、いかにもタイらしい。

BTSバンワー駅近くの船着場P4に到着します。


日本に帰ってからネットでみつけたこのサイトなどによると、
パーシーチャルーン運河のボートは2014年からあったようで、
2016年4月に、新しい大型のボートが投入された、というのが経緯みたいです。

昔乗った運河ボートに比べると、速度がやけに遅く、
まさにイギリスのナローボート程度なのがとてもよかったのですけど、
これは、GPSで管理されているからのようですね。

友人からの伝聞ですが、バンコクの中央駅にもあたるフアランポーン駅から、
運河を経由してチャオプラヤー川まで行くボートもはじまったとか。

水路の有効活用という動きは、日本だけでなく、ここタイでも始まっています。

(タイ語のみですが、フェイスブックページもあります)

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by narrowboat | 2017-01-14 18:24 | 海外の運河・河川 | Comments(0)
イギリスの運河の話題をおもに書いているこのブログですが、
「運河」と耳にして、みなさんがまず思い浮かべるのは、
パナマ運河かスエズ運河、もしくはアメリカ五大湖にある運河など、
大陸や半島を横断する大運河ではないでしょうか。

そんなメガ運河の計画が、東南アジアにも持ち上がっています。
場所はマレー半島中部、
タイとマレーシアが国境を接する「クラ地峡」という場所。
中国が資金を拠出して、ここに西のアンダマン海(インド洋)と東のタイ湾を結ぶ運河が建設されるというのです。
(ニュースソースはこちら

ネット上で調べてみると、
マレー半島の一番狭い所にあたるクラ地峡、幅は44㎞しかなく、
昔から運河建設の話が持ち上がっては消えていたそう。

19世紀には、スエズ運河の設計技師として知られるレセップスが運河建設に乗り出したが頓挫、
第2次世界大戦中には、マレー半島を掌握していた日本軍も計画を立てたといいます。
まあ、日本軍は泰緬鉄道でも大失敗していますからねぇ・・・・・。

そして「マジか?」と絶句してしまいそうな計画が持ち上がったのが1973年、
けっこう最近ですが、なんと原爆で掘削するというプロジェクト。
アメリカ、フランス、タイ、そして日本も加わった国際チームの提案だったそうですが、
もし放射能などの影響がまったくないのなら、
原爆の平和利用という画期的な成果を出せたかもしれません。

そんなわけで、これまで計画だけで終わっていた「クラ運河」に、
現実的な提案をしてきたのは、やはり中国でした。

マレー半島を横断する運河が開通すれば、
日本など、中東から石油等を輸入している国の船は、
シンガポールの先にあるマラッカ海峡を通らなくて済みます。

浅瀬や海賊で「難所」と言われるマラッカ海峡を避けることができるだけでなく、
もちろん、輸送日数も大幅に短縮できます。

中国がここに大金を投じるのは、東南アジアにおける覇権プレゼンスを強めるためにほかなりませんが、
同時に、マラッカ海峡周辺の海域を掌握しているアメリカに対抗するためだとも言われています。


中国は、中米のニカラグアにも「第2パナマ運河」を提案しています。
これも、アメリカが長年管理してきたパナマ運河を目の敵にしているからです。

こういう大規模インフラプロジェクト、
中国はあちこちでぶち上げていますが、
なにせ金と人は余っている国ですから、クラ運河も結構早く開通するのかもしれません。

しかし、クラ運河ができなかったのは、シンガポールに配慮していたからでもあります。
東南アジアでシンガポールが突出して経済成長しているのは、
マラッカ海峡を回る船が中継点にしているからにほかならず、
建設費用はともかく、政治的な判断で運河の建設は見合わされてきました。

それに、シンガポールは華僑国家、
つまり中国は「同胞」であるはずで、
本国だからといって、シンガポールを無視して運河が作れるのでしょうか?
(参考ページ12

ちなみに、イギリスにも島を横断する運河がひとつあります。
それは、スコットランドのハイランド(北部)にあるカレドニアン運河。
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西側のフォート・ウィリアムから東側のインバネスまで、その総延長は100㎞弱。

建設技師は、ポントカサステ水路橋の設計でも名高いトーマス・テルフォードです。
開通は1822年なので、そんな昔に100㎞もの運河ができたんだから、
クラ地峡の44㎞なんて楽勝、と思われるかもしれませんが、
カレドニアン運河はネス湖など3つの湖を連結するように掘削されていて、
純粋な運河部分はわずかしかありません。
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もちろん、それでも大工事であったことは変わりなく、
オープンまで20年の歳月がかかりました。

海から海へ、陸地を掘り進んでつなげようというのは、
今も昔も、人類の夢なのかもしれません。
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by narrowboat | 2015-05-28 11:15 | 海外の運河・河川 | Comments(0)
今年の家族旅行はマレーシアでした。

10日間の日程で、クアラルンプールとランカウイ島が半分ずつ。

クアラルンプールからは日帰りでマラッカMelakaに行ってきました。
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船の世界では難所として知られる「マラッカ海峡」、
そのお膝元の町ではあるんですが、町の中心から海まではちょっと遠い。

町の真ん中にはマラッカ川が流れていて、
ものの本によると、川を挟んで、
旧ポルトガル植民地時代の街とオランダ植民地時代の街が対峙しているとか。

乗りはしませんでしたが、川では観光クルーズ船が運航されています。
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ちょうどイスラム教のお祈りの時間にあたり、
川面をコーランの響きが流れていきます。

それにしても暑い日でした。


ランカウイ島では、タクシーで移動中、ヨットハーバーを見かけました。
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結構豪華な船も多いようですね。
経済成長著しいマレーシアですから、
外国人だけではなく、地元の人の所有も少なくないのではないでしょうか。
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by narrowboat | 2013-08-04 15:53 | 海外の運河・河川 | Comments(0)
先日の取材旅行で利用したエア・アジアの機内誌に、
世界各国の河川や運河を特集したページがありました。
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目が留まったのが、インド南部の運河地帯ケララ州で運行されているハウスボート。
数年前、これに乗ってきた知人から話を聞き、
どうしても乗りたくなって、いろいろ調べたことがあります。

結局実現はされなかったのですが、
その時はウェブサイトもほとんどなく、情報はとても乏しいものでした。
しかし、この機内誌にあるサイトにアクセスしてみると、
ナローボートのハイヤーカンパニー並に、
システマチックに予約ができるようになっていました。

たとえば、こちらのケララ・ハウスボート社
大型のボートも運航するグランデュア社
上と同じケララ・ハウスボート社ですが、電話番号が違うので、別会社でしょうかね。

さすがは経済成長目覚しいインド、
数年の間に事情は急変しているのですね。

1泊2日だったらお値段も安い!
クルーもシェフも乗船しているから楽々!
ナローボートとは大違い!(笑)

ところでエア・アジアといえば運賃が格安なLCCとして名を馳せていますが、
機内誌も持ち帰り禁止なんですよね。
機内誌というものは持って帰ってもOKの会社がほとんどのはずですが、
やはりこんなところもLCCならではなんでしょうか。

いずれにしろ、仕方なく上の写真は機内においてデジカメでの撮影です。
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by narrowboat | 2013-03-06 22:00 | 海外の運河・河川 | Comments(0)
水上マーケットで有名なタイの首都バンコクですが、
とりわけ最近人気が出てきたというアムパワーAmphawaを見てきました。
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バンコクの中心部からだと「ロットゥー」という乗り合いミニバンが出ているようですが、
幸いバンコク在住の友人が車で連れて行ってくれることになりました。
県でいうと、バンコク首都圏に隣接したサムソンクラム県になります。

観光用として開発された水上マーケット、ダムヌンサドゥワックも近いようですが、
アムパワーのほうがローカル色が強く、
外国人よりもタイ人の観光客が多いそうです。
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私たちが訪問したのは平日で、少ない観光客は外国人が目立ちましたが、
ガイドブックによると、週末はどの宿も満室になるんだとか。

近くにあった中学校(?)のちょうど下校時刻にあたり、
学生たちが運河の橋を渡って帰ります。
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運河と人が織り成す日常風景が私は大好きです。
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観光用のボートが橋の下をくぐっていきます。

平日でしたが、観光客もちらほら。


町役場の建物も、昔風でよい感じ。
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運河地帯の地図があちこちに掲示されているのですが、
どれも中途半端で、わかりにくい。
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この子達は、毎日こうして運河沿いで遊んでいるのですね。
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週末になると、こういう船がクアイティヤオ(うどん)を売って回るのでしょう。
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並丼バーツ20、スペシャル丼25バーツです。

運河沿いのプロムナードは、バイクや自転車も駆け抜けていきます。
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ひとつひとつの商店の軒先に、乗船用の階段が取り付けてあります。
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平日だったので、住民の日常生活がかいま見られました。
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さらに細い運河へのジャンクション。
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その奥は地元民の生活空間です。
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きっと日常生活にも船を使っているんでしょうね。

なにか日用品を運んできた小船です。
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自家用ボートを軒先の駐船場に吊るします。
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バンコクのほかの運河でもそうでしたが、水辺には必ず寺院があり、
タイ人観光客は下船して参拝します。
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ここには不釣合いな4階建ての建物。
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友人によれば、ある業者が景観を無視して高層のコンドミニアムを建築しようとしたが、
住民の反対にあって工事が中断しているそうで、
もしかしたらこれがそうかもしれません。

明日の商売に備えて(?)、船を清掃中。
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水路の裏側には、船大工のワークショップもあります。
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よい感じのカフェ兼宿屋がありました。
こういう所で週末を過ごすのも悪くありません。
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日も傾いてきました。
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運河沿いで読書。
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アムパワーには当然、観光船があるのですが、
大きく分けて2種類。
ひとつは昼間、周辺を約45分で回ってくれるもの。
もうひとつは、夜のホタル狩りボートです。

ホタル狩りなんて日本だけのワビサビかと思ってましたけど、
タイ人や外国人観光客も情を感じるんですかねー。

で、友人と私はそのホタル狩りでボートをチャーター。
1艘500バーツで、所要時間は約1時間です。

船着場を出発。

ポイントで船頭が船を止め、ホタルが見える方向を教えてくれます。
木の枝に集団で光っているのがよく見えましたが、
揺れている船の上で、しかも暗闇での写真撮影はかなり困難。

携帯で撮影したのが、この程度。
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ホタルって、日本だと夏の風物詩ですが、タイでは年中いるとのこと。
でもホタルの発光って求愛行為だったはずなので、
タイのホタルは通年で繁殖するんですかね?

まあ、そのあたりはよく知りませんが・・・・・。

船着き場にボートが帰ってきました。

昼でも夜でも、アムパワーは運河ファンにもおすすめの場所であります。
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by narrowboat | 2013-02-28 21:38 | 海外の運河・河川 | Comments(0)
東南アジアのラオスの取材に、今年も行ってきました。

世界遺産にも登録されているルアンパバーン。
寺院が立ち並ぶこの街のもう一つの顔は、
メコン川の重要な中継点であるということ。

現在も、ここから上流のパークベンに向けて、
毎日旅客船が出航しています。
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船内でも簡単な食事が売られているようですが、
出航前には岸辺に物売りの姿も。
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いよいよ出航します!



パークベンまでは7~8時間の旅。

パークベンで1泊し、さらに上流にあるタイ国境の町、
フアイサーイまで行くこともできます。
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by narrowboat | 2012-07-21 19:00 | 海外の運河・河川 | Comments(0)

パナマ運河

実の妹がパナマへ旅行に行くというので、
パナマ運河の写真撮影をお願いしました。
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日本では「運河=パナマ」みたいなイメージが強いですから、
イギリスの運河のロックも、
「パナマ運河と同じ」というとみなさんうなづいていただけます。

もっとも、イギリス初の運河は1761年、
パナマ運河の開通は1914年だそうですから、
イギリスのほうが1世紀半も先輩ですが(笑)

イギリスといえば、当初パナマ運河建設を任されたのはイギリス人のF・レセップス。
スエズ運河の主任技師だったレセップスですが、
パナマ運河の工事は挫折します。

その後、日本人の青山士らも技師として参加し、開通にこぎつけたのでした。


こちらは中国籍の貨物船ですね。
さすが、いまや世界中の物流の中心が中国であることがよくわかります。
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左右の岸壁の上にある1本のレール。
船は、この上を行き来する機関車に引かれて移動するみたいです。

運河を通る観光船から動画も撮影してもらいました。
ちょうどロックを出るところみたいですね。


こちらは、前を行く別の観光船でしょうか?
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ゲートが開きます。
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これは管理施設なんでしょうか?
ロックキーパー・ハウスかな?
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自分がパナマに行くことはおそらくないでしょうから、
貴重な映像をもらいましたね。
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by narrowboat | 2011-12-06 15:09 | 海外の運河・河川 | Comments(0)