イギリスの運河ではナローボートという船を借りて、誰でも免許なしでクルーズが楽しめる。『英国運河の旅』、『イギリス式極楽水上生活』、『イギリス水辺の旅』の著者が具体的な旅のノウハウを伝授します。


by narrowboat
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川面を流れる時間

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朝、自転車で秋葉原の昌平橋を通る。

下を流れる神田川では、
ごみや浮遊物を清掃するボートが
ゆっくりと進んでいた。

道路の喧騒をよそに、
ここには別の時間が流れている。
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by narrowboat | 2005-09-21 11:49 | 日本の運河と川 | Comments(0)
『道と川の近代』
高村直助(編)
山川出版社
4757円+税

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日本と一番関係が深い国はどこか?
アメリカ? それとも中国?

グローバリゼーションがすすむ現在、こんな質問自体意味をなさいかもしれない。
が、江戸時代まで日本にとってもっとも関係が深かったのはオランダである。

オランダといえば”運河の国”ですよねぇ・・・・・。
でもイギリスに比べてどうなんだろうか?
というのも、オランダで「運河を見た」という人はいても「(個人単位で)ボートに乗った」という人を聞いたことがないからで。

ま、その話を書き出すと脱線→マンション激突、ということになりかねないので、本題。


オランダにおける水路ネットワークは、明治の日本にも聞こえていた。
そこで政府は、オランダ人を技師として招き、日本にも運河網を整備しようと試みる。
その紆余曲折が、本書の中の「内務省の河川政策」(山崎有恒著)に描かれている。

その流れをかいつまむと、日本政府は

まずオランダ風の水路を建設しようとした、
→けど「鉄道のほうがいいぜよ」ってフランスに言われたので、水路はヤメ、
→ところが、やっぱ運河がよさそう、と方針転換、
→最後に、淀川の氾濫で水路計画はオジャン

かなりおおざっぱに書いたが、要するに当時の日本政府は、オランダやラフランス、最後にはイギリスなど諸外国の意見をいろいろ採り入れようとした結果、方針の転換が何度も行われたということだ。

オランダ人の雇い技師としてはデレーケやムルデルが有名だが、彼らと前後して計10名の技師が当時来日しているのだ。
だが、国土のほとんどが低地のオランダと、7割が山地の日本では、誰が考えても地理的条件が異なる。交通ネットワークの担い手が最終的に鉄道になったのは、正解だろう。

しかし当時、あの”1000円札の君”伊藤博文は(←おおっ! 何十年前だっ?)、ものすごい構想を頭に描いていたそうな。

 北上川
   ↓
 北上運河
   ↓
 野蒜築港
   ↓
 東名(とうな)運河
   ↓
 塩釜港
   ↓
 貞山運河
   ↓
 阿武隈川
   ↓
 大隈川
   ↓
 猪苗代疎水
   ↓
 阿賀野川
   ↓
 新潟築港

東北を横断するこの大運河がもし完成していたら、日本にも今頃レンタルボートの運河旅があったかもしれないなぁ・・・・・・。
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by narrowboat | 2005-09-14 16:56 | 運河の本、ビデオなど | Comments(0)
 天王洲アイルというと、再開発で一時は注目されたものの「羽田空港に行く途中にある駅」くらいの印象しかないのは事実。
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 今日紹介する「ザ・ラウンドストーン」は芝浦運河に面したこの天王洲アイルにある。
 東京では、最も水路に近いパブのひとつだ。

 私自身はすでに何回か行ったことがある。
 今年春には某雑誌の取材で取り上げさせてもらったこともあり、店長のIさんや、マネジメント会社アバロン・インターナショナルのOさんとも懇意にしていただいている。

 ちょうどこの日は開店5周年ということで、Iさんからそのイベントのおハガキをいただいてた。
 さらに別の取材でお世話になった、ティンホイッスル奏者の安井敬さんらのライブもあるという。
 これはかなり楽しくなりそうだ。

 入ったのは16:00頃。
 ほんとうは芝浦運河あたりをぶらぶら散歩してから行こうと思っていたのだが、外は激しい夕立で、直接お店に行くことに。

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 ところがお店のほうも人の雨(?)
 5周年のライブにはアイリッシュダンスも加わっていたこともあるのだろうか、
 アイルランド・ファンらしい人たちで大混雑の店内。
 いつもは週末、すいているのになぁ・・・・・。

 なんとギネスが売り切れ!
 この人数と大雨による交通渋滞で、仕入れるはずのギネスが届かないという事態になっていた。しばらくして無事補給されたようだ・・・・・・。

 
c0027849_1293862.jpg 生ビールのメニューはギネスとキルケニーのみだが、ここはビンのビールが多い。
 ギネスが売り切れだったこともあり、Iさんのお勧めでビーミッシュをまず注文。
 アイルランドではどこのパブにもある定番銘柄だが、日本で置いてあるパブは多くないはず。

 
c0027849_12142633.jpg 2杯目のときにようやくギネスが到着したので1パイント。
 3杯目になるとライブが終わり、ようやくカウンター席をゲット。ここでボトルビールのFINANTS、そしてギネスのレバーパテ(700円)を注文した。

 期待していた飲み仲間は結局現れず。
 でも、1人でも間が持たないということはなく、かといって居酒屋のようにオヤジさんが相手をしてくれることもないのだが、自然体でゆっくり飲んでいられるのがパブの魅力なのだ。




 ちなみに、大崎にある「ザ・シャノンズ」は姉妹店。
 こちらも後日レポートしてみたい。 
 
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by narrowboat | 2005-09-12 12:22 | 日本でパブ三昧 | Comments(0)

O'CONNELL(日暮里)

 東京では、多分、最も歴史が浅いブリティッシュ&アイリッシュ・パブ。そして私が最も足繁く通う店がここオコンネルだ。

 私がこの店がお気に入りの理由は、とにかく家から近いことだ。
 パブというと、どうしても外国人の多い六本木や銀座、もしくは城南地区、たとえば恵比寿だったり目黒に集中している。すると私の住む北千住と事務所のある神保町を結ぶ線からは外れてしまう。つまり帰宅前にちょっと1杯、ではなく、気合を入れないといけない場所ばかりなのだ。
 ところがこのオコンネルがあるのは、途中下車で行ける日暮里。下町といわれるエリアにあるパブは、ここ以外私は知らない。

 店の場所は、日暮里駅東口からロータリーのをはさんだ向かい。2階にある店なので、見落とさないように。少し見上げると、アイリッシュパブらしい外壁が目に留まるはずだ。
 階段を上がってドアを開けると、大きなカウンターが通せんぼするみたいにデンと座っている。そのカウンターに沿って右方向に進むとテーブル席、そして窓際にもカウンターがある。1人なら入口前のメインカウンター、2~3人なら窓際のカウンターがお勧めだ。

 オコンネルは代金引換(キャッシュ&デリバリー)を完璧に守っている。
 「完璧に」とわざわざ書いたのは、ほかの店では日本流に最後に精算という方式を採っている店も少なくないからだ。
 オコンネルの場合、先ほどの入口のすぐ左側にあるレジで支払をする。人数が少ない場合は、店には行ってからすぐにここでまず注文してから席に着いたほうがよいだろう。

c0027849_1762777.jpg メニューは、ドラフト(生)が
・ギネス
・キルケニー《写真》
・ボディントン
・バス
 の4種。これにエビス、ヒューガルデン、よなよなリアルエールが加わる。
 ラインナップとしては至極標準的なのだが、1パイント800円、それがハッピーアワー時に500円というのはかなり安い。やはりここは下町なのだ。


c0027849_1783889.jpg 食事は、定番のフィッシュ&チップスが800円(ハーフ500円《写真》)。
 魚の衣の具合はほどよくフンワリで、私の好きなタイプです。ただチップスの量はかなり少ないので、倍はほしいところ。いくらイギリスのチップスが超大盛り過ぎで日本人には食べきれないといっても。
 私は、軽く飲む場合は生1パイントとこのハーフのみで済ませます。ハッピーアワーに行けば1000円で済むんですから、それこそ安居酒屋並み。

 私はせいぜい23:00頃までしかいたことがないので、店の客のほとんどが日本人なのだが、0:00を回るあたりには外国人の姿も多くなるようだ。
 理由はサッカー。店のオーナー氏はUKアーセナルのファンで、イングランドはもとより、ヨーロッパのリーグ戦をテレビで放映しているのです。外国人は、この放映時間帯に合わせて店にやってくる。

 お店の公式ページはここです。


★英国運河通信
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by narrowboat | 2005-09-05 17:18 | 日本でパブ三昧 | Comments(0)

ボートでお漬物?

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『キュウリの旅』
島袋道浩
小学館
1600円+税


 「ナローボートを題材にした絵本がありますよ」
 とあるパーティーの席上、そう教えてくれたのは、ライターのYさんだった。
 運河関係の本はほぼくまなく網羅していたと自負(?)していた私にも、Yさんのこの一言は衝撃だった。それも一般書籍ではなく絵本?

 さっそくネットで調べてみたところ、ちゃんとある(あたりまえか)。
 その名も『キュウリの旅』。
 なぜキュウリか?
 ①ナローボートの形がキュウリみたい
 ②船内でキュウリを漬けてピクルスにする
 という2つの理由があるらしい。
 まあ先に「ピクルス」があって、「形」は後付けだろう。
 でも読んでみると、ナローボートの遅さと、キュウリがピクルス化するスピードがちょうど同じ、ということらしい。

 絵本など最近は手にしていない私だが、この絵はどう表現したらいいのだろうか?
 色鉛筆であろう細い線で運河や船内の様子を描いている。
 もしこれが画用紙に描かれていたら、小学校低学年の絵といわれて納得してしまうに違いない。
 一言でいえば「ヘタウマ」。
 だが、そこに魅力があるのかもしれない(私には理解できないけれど(@゜▽゜;A)


 さて、ここからはいつもの「ツッコミ」。

 「作者紹介」によると、
 この物語は「ロンドンからバーミンガムまでボートで旅した」ときに着想されたとある。
 だが写真に映っているボートはアルバチャーチ社のゲイトンGaytonベースのもの。ゲイトンは、おおざっぱに言うとロンドンとバーミンガムのほぼ中間にある場所だから、もし本当にこの2都市間をボートで行ったのなら、いったんロンドン(もしくはバーミンガム)に出てから再びバーミンガム(もしくはロンドン)へ向かったことになる。物理的には可能ではあるが、1ヶ月くらいかかるのではないだろうか?

 ついでに言うと、写真のボート「ゴスホークGoshawk」号は、作者が旅したという2000年7月の約1ヶ月前、私が取材で使ったまさにそのボートである。


 もうひとつ、
 物語ではアクアダクトを通過したことになっていて、写真が2枚掲載されているのだが、うち1枚はポントカサステ・アクアダクト(スランゴスレン運河)なので、ロンドン~バーミンガム間とは地理的に無関係。
 もう1枚は、下に鉄道が通っているところを見るとエドストーン・アクアダクト(ストラトフォード運河)か? もしそうなら、よほど天邪鬼なルートを取らない限り、やはりこのルート上ではない。

 もっとも、
 これくらいの創作はファンタジーの世界だとして許容範囲かもしれない。


 今度私がナローボートに乗ったときは、「ピクルス」に対抗して「しば漬け」でも漬けてみるか。
 ぬかみそ持参?


 この本はここで買えます。


★英国運河通信
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by narrowboat | 2005-09-01 17:41 | 運河の本、ビデオなど | Comments(0)