イギリスの運河ではナローボートという船を借りて、誰でも免許なしでクルーズが楽しめる。『英国運河の旅』、『イギリス式極楽水上生活』、『イギリス水辺の旅』の著者が具体的な旅のノウハウを伝授します。


by narrowboat
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見沼通船堀ロック実演

8月27日、自転車の仲間に誘われて、
埼玉県にある見沼通船堀閘門(ロック)の実演を見てきました。
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ロックそのものは2011年に訪問してこの記事を書いていますが、
年に1度だけ、船を浮かべた実演が開催されます。
いつも終わってから知ることが多いので、今回はラッキーでした。

見沼通船堀のパンフレットによると、
通船堀を含む水路「見沼代用水」が建設されたのは徳川吉宗の治世で、
幕府の財政再建のために開発された新田に水を供給するため、
この用水路が必要だったわけです。

つまり、これは運河としてではなく、農業用水路として造られたわけですが、
せっかくなので(?)、船も通そうということになり、
ロックが必要になりました。

実演当日、JR東浦和駅からロックまで歩いていきます。
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「雨天中止」となっていますが、霧雨程度だったこともあって、
決行されましたね。

現地に到着すると、小雨の中、かなり多くの人が集まっていました。
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ロックは、芝川を挟んで「東縁」「西縁」の2ヶ所あって、
実演が行われるのは東縁のほう。

また、ボトムゲート(下流側の閘扉)を「一ノ関」、
トップゲート(上流側)を「二ノ関」と呼んでおり、
この2つのゲートの中がチャンバー(閘室)になります。

チャンバーに水を貯めるには、まずボトムゲートを閉めるわけですが、
その方法が大変ユニーク。
扉ではなく、細長い板「角落」を何枚も落とし、
積んでいくのです。

3人の人足役が、「枠抜き」という長い棒を器用に扱いながら、
板を積んでいきます。
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実際にトップゲートを越えられるまでにするには、
10枚ほど積まなくてはいけないそうですけど、
実演では5枚程度だったように記憶しています。


船が通れるほどの深さになりました。
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実際は、もっと水を貯めて、トップゲートから出て行くはずですが、
そこまでやると果てしない時間がかかるそうなので、
船が行き来できる程度で実演は終了。


ここまででも30分近くかかったと思いますから、
江戸時代の当時は、通過に何時間もかかったのでしょう。

最後には、ここで歌い継がれている船歌も披露されました。


ついでながら、こちらが西縁。
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ロックの通船を差配していたのが運河沿いに建つ鈴木家で、
その中も公開されています。
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実演で使われていた船は、普段はこちらの艇庫に納められています。
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願わくは、ちゃんとロック通過までやってほしかったですが、
時間の問題もありますし、難しいのでしょうね。

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by narrowboat | 2014-08-29 06:50 | 日本の運河と川 | Comments(0)