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レスター・リングの旅も今回で終りになります。

ブローンストンからは6つのロックを通過。



そのロックの途中にあるカナルショップ。


ここは、店は小さいのですけれど、
さすがはブローンストンだけあって、品揃えは見事です。



一方ロックでは、シングルハンドでロープを操るつわものボーターも。



ブローンストン・トンネルに入ります。


全長1867メートル。現役のトンネルでは11番目の長さです。
トンネルを出ると、もうそこはノートン・ジャンクションNorton Junction。


そう、このクルーズの初日に夜を明かしたポイントです。

ついにレスター・リング一周をやりとげました!
エベレスト登頂とか、ヨットで太平洋横断とかと違って、
運河の一周なんて、素人だってできる。
そう言われればそれまでです。

しかしながら、大きな周遊ルートをぐるっと回って、
再び同じ場所に帰ってきたときの達成感は、
いつもの往復クルーズにはないものがありました。

帰路は、このバックビーで係留せずにスルーしてしまったので、感動も一瞬。

そのままグランドユニオン運河を南下して、
ハイヤーカンパニーのあるウィードンを目指します。



出発前にランチを食べたパブ、ハート・イブ・イングランドHeart of Englandの前を通過すれば、
ハイヤーカンパニーはすぐそこ。



さあ、到着です!



出発時にインストラクションしてくれたスタッフが、
ボートの整備と掃除で忙しそうでした。



あれから約10年が経ちましたが、
これまでのナローボートの旅で、一番印象深かったクルーズが、
この年のレスター・リングでした。

将来、またこんなロング・クルーズをする機会があるのか・・・・・
それは、私にもわかりませんけど・・・・・ね。
コベントリーで一夜を過ごして、昨日来た道をまた帰っていくのですが、
その前に、ナローボートの方向転換をしなくてはなりません。


スペースは十分にあったのですけど、
この日は風がすごく強くてボートが押され、
ティラーを取るのも一苦労!
同じベイスンに係留していたほかのボートのクルーの助けを借りて、
ようやく脱出できた次第。

コベントリー運河とオックスフォード運河のジャンクション、

ホークスベリー・ジャンクションは、昨日通過したばかり。


ジャンクションを出たら右折。
ここからはオックスフォード運河Oxford Canalになります。

アンスティAnstyという村では、ローズ&カッスルRose & Castleというパブで食事しました。


係留地点からちょっと歩きましたが、雰囲気は最高だったと記憶しています。


往時のこの付近の写真。
水辺からは離れていますが、
やはり運河パブだったのでしょう。


食べたメニューまでは思い出せませんが、
この写真を見ると、どちらかがヨークシャープディングを注文したんだと思われます。



ボートへの帰り際、運河近くに発見した小さなショップ。






なんのお店だろう、
とのぞいてみると、
オリジナルのお皿を販売していました。
そしてなんと!
私の大好きなヒラメを描いた大皿が
売られているではありませんか!


幅40センチ、非常に大きなものです。
「こんなもの持ち帰れるのか?」
と心配はしましたが、こんな場所でヒラメに出会えるなんて運命としか言いようがなく、
一も二もなく購入。
クルーズ後、飛行機で大事に持ち帰り、今でも自宅に飾られています。
蛇足ながら、2011年3月11日の大地震も割れずに生き延びました。

アンスティからすぐ、ストレトン・ストップStretton Stopで
ローズ・ナローボート社Rose Narrowboatsを通過。


1999年に妻と初めてナローボートを借りた、思いで深いハイヤーカンパニーです。
もっとも、妻はすっかり記憶の底から消えていましたが。

250ヤードのニューボールド・トンネルNewbold Tunnelを越えると、
ボートはラグビーに入っていきます。


この区間は1999年のクルーズでも通りましたので、まだ覚えていました。
小さなアクアダクト(水路橋)を通過。


岸では、早くもワインで乾杯している姿も。








いい感じです。












造船中のボートの横を通過。


ヒルモートン・ロックHilmortonの手前で係留し、この日はオーバーナイト。

ここも1999年のクルーズで1泊した場所です。


翌日、朝イチでロックを越えます。

ヒルモートンは通称ツイン・ロック、ナローロックが2つ並んだツインベッド型です。
正式にはデュープリケイテッド・ロックDuplicated Lockと言い、
ハンドルを操作することで、2つのチャンバーの間で水を移動させます。
つまり片方が満水時にもう片方は空になり、
次は空のほうへ水を移動させる。
こうすれば、理論上、水の供給をしなくて済むはずです。

もっともリーク(水漏れ)も少なくなかったはずなので、
常時どこからか給水は必要だったはずです。

現在ではこのシステムは破棄されていて、
水は運河本線から供給されていますので、
単にナロー・ロックが2つ並んでいるだけです。



そして、ボートはいよいよブローンストンBraunstonへ!
バートン・オン・トレントからはまたトレント&マージー運河の旅が続きます。

ブランストン・ロックBranston Lockではロック待ちの長蛇の列。


ナローロックに「直列」で入ります。



ブリティッシュ・ウォーターウエィズBritish Waterwaysのロゴが入った
ヘリテージ・ボートが係留されていました。





そしてここ、Wychnor。


「ウィクノー」と読むんでしょうか、正しい発音がわかりませんが、
ここで小さな運河フェスティバルをやっていたので、
降りて見に行くことにしました。

何重にも係留されったナローボートの脇を通り、
自分たちの船を留めるスペースを探します。


フェスティバル・サイトにぎっしり並んだボート。


サイトの様子。




このブラスバンドは、やけに下手でした(笑)


こんなかわいいクッション!
自作でしょうね!


船具やグッズを売るボートもフェスティバルの定番。


夏の太陽を浴びながら、デッキチェアーでのんびり。
あー、うらやましい!


私たちが制作したオリジナルビデオのパッケージ写真も、
実はこのフェスティバルのもの。


かわいらしい外輪のスチームボートが通過していきました。



そしてフラドリー・ジャンクションFradley Junction。


ここでトレント&マージー運河と分かれ、
コベントリー運河Coventry Canalに入ります。


ここでも係留して、周囲を散策。

まず、やっぱりパブ。


交通の要衝であるジャンクションには、必ずと言っていいほどパブがあります。


こちらのパブはスワンSwan
きっと200年前からずっとこの場所で営業しているんでしょうね。
お店の中にも歴史の重みが感じられます。




お店の前のベンチに座っている人が、
みんな運河のほうを向いているのが印象的でした。


ボートの屋根に座ってビール!


人が集まっているところには、水鳥たちも餌を求めてやってきます。


コベントリー運河への入口には、
歩行者のみが渡れるかわいいスイング・ブリッジがありました。



コベントリー運河を進むと、今度はバーミンガム&ファゼリー運河Birmingham & Faneley Canalに分岐するファゼリー・ジャンクションFazeley Junctionを通過。


ここも先ほどのフラドリー・ジャンクションと同じようにT字路なんですが、
偶然にも同時に3方向からボートがやってきて、
みんな大わらわ!


私たちは、食事のためにまた係留していたので、
トゥパスから「高みの見物」となりましたが・・・・・。
近くには、係留所が併設された(?)アパートも。



小さなカナルショップを見つけ、ここも入ってみます。



鉄道橋をくぐって・・・・・


アサーストーン・ロックAtherstone Lock。
ナローロックが続きます。


ロックのそばには食料品店があるようでした。
私たちは寄りませんでしたが、
こうやってちゃんと看板も出ているので、
食料の調達は便利です。



こういう工場っぽいところも、
運河沿いにあると絵になります。



この付近ですれ違ったボート。


ええ、オーナーはイギリス人でした(おそらく)。
いまさら「ゲイシャ・フジヤマ」じゃないと思うんですが(^^;



ホークスベリー・ジャンクションHawkesbury Junction。


このジャンクションをそのまま直進すればオックスフォード運河Oxford Canalに入るのですが、
コベントリー運河をそのまま進んで、終点のコベントリーCoventryを目指します。



コベントリーは、内港というんでしょうか、
行き止まりがそのまま港になっています。


港に建つ銅像は、
イギリス運河最初のエンジニア、
ジェームズ・ブリンドリーJames Brindley


係留前にポンプアウト。
もう1週間以上クルーズしているので、
出したものも溜まってます(笑)


ここはセルフ・ポンプアウト式で、
近くにある商店でカードを購入すると、
一定時間機械が作動するシステムでした。

やったことがなかったので、かなり戸惑った記憶があります。

1999年に妻と初めてナローボートに乗る前に、
コベントリーで1泊したことがあります。
このときは鉄道で来て、港を見学しましたが、
今回は運河でくることができて、感激もひとしお。

21時を過ぎると、夏のイギリスにも短い夜がやってきます。



買い物も兼ねて、コベントリーの町を歩いてみます。
ズーチZouchからしばらく行くとトレント・ロックTrent Lockです。


私たちがここまでクルーズしてきたソアー川River Soar、
トレント川River Trent、
エアウォッシュ運河Erewash Canal、
そして私たちがこれから進もうというトレント&マージー運河Trent & Mersey Canal、
これら4つの水路の交差点がここ。



イギリス運河網のスケールを
実感できる場所でもあります。
大きなジャンクションだけあって、
パブやらティールームやら、そしてマリーナやら、
さまざまな施設が集中しています。

これはワークボートですね。

トレイル・タイプのハウスボートも浮かんでいました。

ホリデーハウス用でしょうか?

パブ、スチームボートSteamboat。
私たちは入りませんでしたが・・・・・・。



ティールームはおしゃれでしたね。
こちらも外から眺めただけです。



再び船上の人となり、レスターリングの旅を続けます。
トレント&マージー運河に入るまで、少しだけトレント川を航行。

幅がかなり広いのがおわかりになるでしょうか。

運河に入るところにあるソーリー・ロックSawley Lockは、
ロックキーパーが機械で操作するタイプ。


セルフサービスが基本のイギリス運河では珍しいですが、
トレント川の水位など、素人には難しい事情があるのでしょう。

次に係留したのは、シャードローShardlowという場所。
運河地図にはパブが4軒ほど掲載されていましたが、
行きたかったのはヘリテージ・センター(博物館)。


ここシャードローの港の歴史や、
昔のボートでの生活などが展示されている、
コンパクトな博物館です。





建物の下に船着場の跡。

ここは元倉庫なので、内部で積み下ろしができるようになっていたのでしょう。

また出航して、給水。



ここでネット接続してみました。

今は「タングル」というスティック状のUSBモデムをイギリスでは使っていますけど、
当時は携帯電話で電波を拾っていました。
それも懐かしいですけど、相当太ってましたね、私・・・・・。

そしていよいよ、トレント&マージー運河の中核都市、
バートン・オン・トレントBurton on Trentに入っていきます。



ここでの目的は、ビール博物館!
レスターを出た後もグランドユニオン運河・レスターセクションが続きますが、
ソアー川River Soarをそのまま利用した区間なので、
川を航行しているみたいな雰囲気ですね。


周辺には倉庫などが並んでいました。


パブ、ホーム&アンカーHope & Anchorでランチと給水。


出航すると、両側には係留船が並んでいました。


かわいい犬連れのボートと行き違いました。


パブ、ナビゲーションNavigationでビール休憩。


ここは事前に調べていったパブで、
CAMRAお勧めのリアルエールがあるそうです。
中の雰囲気はいかにもローカルパブ!
運河沿いにはこういう店が多いので、
パブ巡りはやめられませんね!



ノット(ロープワーク)のディスプレイ。


この周辺の1971年の写真。

パブそのものが運河の生き字引、
というか博物館のような役割も果たしています。

そしてまた出航。


ピリングズ・ロックPillings Lockは、
洪水防止のためのフラッド・ロックというものでした。


写真で見るように、ロックなのに水位差がありません。

増水時に閉鎖されるのでしょうかね。

ラフバラLoughboroughという町を通り過ぎ、この日はズーチZouchで係留。
夕食は、パブ、ローズ&クラウンRose & Crownで。


なんだかこの日はパブばっかり行っていましたね。
              謹賀新年



今年も隅田川七福神ではじまりました。

本年もよろしくお願いいたします。
この運河リングの名前にもなっているレスターLeicesterは、
スペリングと発音が一致しない、イギリスの都市の代表格。
そのほか、グロスターGloucesterなどがあります。

さて、クルーズのほうはフォクストンFoxtonからそのレスターまで。
この区間、ポツポツとロックは現われるものの、
比較的平坦だった記憶があります。

フォクストンから1時間ほどでサディントン・トンネルSaddington Tunnelに。

長さは約800メートル。

フォクストンまではナロー・カナルだったのに、
それを過ぎるとブロード・カナルになります。

フォクストンはステアケースなこともあり、
建設費用の面でナローにせざるを得なかったのかもしれません。
このクルーズで頻繁に見かけたカナルタイムCanal Timeというボートも。
後で聞けば、タイムシェアの会社だそうです。


ブリティッシュ・ウォーターウェイズBritish Waterwaysのロックキーパーが、
ロックに堆積したごみを清掃した後、なにやら書いていました。


こちらはクレーンズ・ロックCranes Lock(のはず)。


スピニー・ロックSpinney Lockでシェアしたボート。

とてもきれいなトラディショナルですね。

またしてもBWの職員の方々。今度は岸辺の樹木整備中です。


印象的だったのは、馬たちが周辺で遊んでいたダブルレール・ロックDouble Rail Lock


木製のロックゲートに草が絡まって、
情緒を感じさせるボトム・ハーフマイル・ロックBottom Halfmile Lock


途中、カミさんが作ってくれたランチ。


町が近づいてくると、こういう落書きが増えますね。


ここからはソアー・ナビゲーションSoar Navigationに入ります。

「ナビゲーション」というのは、河川を改修して水流を抑制した水路のこと。
運河と河川の中間的な存在にあたり、
「運河化河川」と訳されます。
一見河川のようにも見えますが、
水位の影響も受けるので、入口には増水時の航行について注意書きが立っています。

運河と異なり、草や藻がたくさん浮いているのも河川的ですよね。


巨大なガスタンクは「工場萌え」にはたまらないかも?


ロックゲートに絡まった草やごみは自分で除去しなくてはならないことも。

レスター中心部に入ります。
向こう岸に見える巨大な建物は、
サッカーチーム「レスター・シティ」のホームグラウンド。
ネットの情報などによると、
レスターは現在プレミアリーグではなく、その下の1部リーグだそうですね。
ちなみに、日本代表の阿部選手が所属しているとか。

レスターのムーアリングに係留。
市内のど真ん中にこのような公共係留所があるのです。

48フィートなら4艘くらいとめられそう。

対岸から係留所を見ます。


係留所の出入口にはカギがかかっていて、BWキーで開閉できます。

BWキーとは、運河の諸施設にアクセスできる共通のカギのこと。
ハイヤーボートには必ず1つ付いていて、
これで給水バルブなどもあけることができます。
こういうシステムがあれば、
日本でも係留所を一般に開放できると思うのですが。

レスターの町を歩いてみました
実の妹がパナマへ旅行に行くというので、
パナマ運河の写真撮影をお願いしました。


日本では「運河=パナマ」みたいなイメージが強いですから、
イギリスの運河のロックも、
「パナマ運河と同じ」というとみなさんうなづいていただけます。

もっとも、イギリス初の運河は1761年、
パナマ運河の開通は1914年だそうですから、
イギリスのほうが1世紀半も先輩ですが(笑)

イギリスといえば、当初パナマ運河建設を任されたのはイギリス人のF・レセップス。
スエズ運河の主任技師だったレセップスですが、
パナマ運河の工事は挫折します。

その後、日本人の青山士らも技師として参加し、開通にこぎつけたのでした。


こちらは中国籍の貨物船ですね。
さすが、いまや世界中の物流の中心が中国であることがよくわかります。


左右の岸壁の上にある1本のレール。
船は、この上を行き来する機関車に引かれて移動するみたいです。

運河を通る観光船から動画も撮影してもらいました。
ちょうどロックを出るところみたいですね。


こちらは、前を行く別の観光船でしょうか?



ゲートが開きます。



これは管理施設なんでしょうか?
ロックキーパー・ハウスかな?



自分がパナマに行くことはおそらくないでしょうから、
貴重な映像をもらいましたね。
クリックを出ると、ロックがまったくなく、
ダラダラとした曲線が続く区間を17マイルほど進みます。

そして、到着したのがフォクストンFoxton。


現在航行しているのは、
ロンドンとバーミンガムを結ぶグランドユニオン運河Grand Union Canalの「支線」的な存在、
レスター・セクションLeicester Sectionなんですが、
ここは本線と違ってナロー・カナル。

その区間の中で、最もクライマックス的なのがこのフォクストン。

先ほどのワットフォード・ロックと同じようなナロー・ロックのステアケースがあるのですが、
1セットに5つロックがあり、それが2セット。
こういう組み合わせのロックは、おそらくここにしかないと思います。

私たちのように運河を北へ向かう人は、
このロックを下っていくことになるのですが、
頂上には小さな資料館があって、
待ち時間に観に行くことができます。


いよいよロックに入っていきます。


急な階段を下る感じ。


ナロー・ロックのステアケースなので、
やはりロックキーパーが交通整理とロックワークのサポートを行います。


私たちのボートがすっぽり収まりました。


右側に見える池は、ロックに水を供給するリザボア(貯水池)。
その向こうにある茶色い建物は、
フォックストンのロックの歴史などを展示する博物館です。


1セット5段降りると、
池のように広くなった場所があって、
ここで昇りのボートと交換します。


ロックキーパーの方が雑談中。


1セット目はカミさんがティラーを握り、私がロックワークしましたが、2セット目は交代。
私が操縦しながらの撮影です。


アフト(後部)はシル(段)に気をつけながら、
あまりゲートに近寄らないようスロットルを調整。


排水が終わると、ゲートを出て行きます。


すぐに次のロックへ。


最後のロックは橋の下。


これでようやく終わりです!


ロックを折りきった所にはムーアリング(係留所)やパブなどがあり、
ボーター以外の人も遊びに来るピクニック・エリアみたいになっています。
トリップボートもありましたね。


その先にあった橋は、
かつて馬がボートを牽引していた時代の名残を残していて、
馬が上りやすいようにスロープになっています。


この橋の名前がレインボー・ブリッジと奮ってました(笑)。


10個のロックを通過してエキサイトしたせいもあり、
まだ日の高い時間でありながら、ここで停泊することにしました。



フォクストン周辺を散策。「インクライン」の跡もあります
2日目からは、いよいよレスター・リングのクルーズがスタート。
反時計回りに、大きな「輪」を回っていきます。

この日のクライマックスは、
ノートン・ジャンクションから30分もかからない所にあるワットフォードWatfordのステアケース・ロック

ステアケースとは、複数のロックがセットになって階段(ステアケース)状になっているもの。

フライト・ロック(連続閘門)の一種ではありますが、
前後2つのロックを一組として、それがいくつも並ぶ一般のフライトとは異なっています。

ステアケースでは、最初のロックを出ると、
そこはもう次のロック・チャンバーLock Camber(閘室)になっていているのです。

このワットフォード・ロックは4段。
一般オフイトであればロック・ゲート(閘扉)は2×4で8枚ですが、
フライトの場合は4+1で5枚となります。


私たちはこのロックを昇る「アップヒル」になりますが、
なにせボートが1艘入るだけの幅しかないナロー・ロックなので、
上から降りてくるボートをボトムで待機。


ステアケースは構造がちょっと複雑なので、
ロックキーパーが交通整理も兼ねて待機しているところが多いです。

以前クルーズしたリーズ&リバプール運河 Leeds & Liverpool Canal
ビングリー・ロック Bingley Lockもそうでしたね。

私たちの前を昇るボート。
写真右側に見えているのは、このロック水を供給するリザボア(貯水池)です。


ロックキーパーの方々が作業の合間に談笑中。


上から降りて来たボートが最下段を抜け、
私たちのボートの横を通過して行きます。


さあ、私たちの番です!


ナロー・ロックですから、チャンバーの幅はギリギリ。


ロックキーパーの女性が、
ロックワークを担当していたカミさんを捕まえてなにやら話しています。

ロックキーパーの手になにやら丸くて白いものがあるのがお分かりになりますか?
あとで聞いたら、近くで巨大なきのこを発見したのだそうで、
「これって食べられるかしら?」
と質問されたとか。

ロックを昇りきると、すぐにトンネルです。

こちらはクリック・トンネルCrick Tunnelで、約1400メートル。
イギリス運河の中で7番目の長さを持ちます。

たかだか1400メートルのトンネルですが、
時速4~5km程度のナローボートが通過するのは15~20分もかかります。
その間、照明はほとんどなし。

自分のボートの姿もほとんど見えないので、
どこを進んでいるのか、不安にもなりますね。

ようやく抜けました!



運河パブでサンデー・ローストを