『歩いてまわる小さなロンドン』
2011年 01月 26日
文章で生業を立てている私たちはそのことに人一倍留意するべきなのですが、
それでも、出版されてから「しまった!」と青くなったり、
ほかの人から指摘されたりすることは数え切れません。
図書館で見つけたこちらの本に、気になる記述を見つけました。
江國まゆ(2010)『歩いてまわる小さなロンドン』大和書房
ロンドンは、テムズ河からの支流を利用したたくさんの運河が張り巡らされた街です。(P.138)
ツッコミ所は、ロンドンには「たくさん」運河があるのか?
「たくさん」とはどれくらなのか、人によって了見はいろいろでしょうが、
実質的にリージェンツ運河しかないのに、
この表現はいささかオーバーなような気がします。
リージェンツ運河のほかにもリー・ナビゲーションLea Navigationとかもありますが・・・・・。
これがバーミンガムやマンチェスターだったらわかるのですけど、ね。
そのリージェンツ運河、水源はテムズ川なのでしょうか?
運河は、どこかしらから引水しないと機能しませんが、
イギリスの場合、それは必ずしも自然河川からではありません。
ポンプで水をくみ上げる「ポンプハウス」を使う場合もありますし、
貯水池(リザボア)を作って水を供給することもあります。
もっとも、昨年7月にリージェンツ運河を自転車で完走したときには、
小さな川が接続している場所を何ヶ所か見ました。
その川がテムズ支流などかどうかはわかりませんが、
少なくとも一部ではテムズから水をもらっているのでしょう。
この写真は、ブレントフォードBrentfordに近い場所。
右側がリージェンツ運河で、左側にオーバーフローが流れ出しています。
ということは、逆に運河から川に水が流れているということ・・・・・?
まあ、いずれも重箱の隅をつつくツッコミですが。
本全体としては、いわゆる「女子旅」ものになっていて、
「かわいさ」を主眼にした店やレストランが数多く紹介されています。
でも、なぜそこにナローボートや運河のページも入ってきたのか?
ちょっと不思議ではあります。
『歩いてまわる小さなロンドン』の著者の江國まゆです。「本が好き!」というサイトからこちらのブログに飛んで参りました。
運河の専門家の方からのご指摘、痛み入ります。ちゃんと調べてみると、ほんとにおっしゃる通り、イギリスの運河というのは人工のもので自然河川が源でないことも多いので、「テムズ河からの支流を利用した」というのは間違いですね。すみません!! 知識があいまいな部分はちゃんと調べて書かないといけないですね。反省です。次回があれば、訂正したいと思います。ご指摘、ありがとうございました。
北ロンドンに住んでいるので、カムデン・タウンやイズリントン界隈はよく行きますし、運河が好きなので息抜きとして載せてみたんですよ。緑の写真を入れたかったというのもあります ^ ^
ついでに拙著の内容ですが・・・紹介しているお店や場所は「かわいい」というのは一部で、比較的渋めのお店をチョイスしてるんですが・・・微妙すぎて男性には分からないかもしれないですね〜(笑)。
また寄らせていただきます&機会あれば御著も拝見させていただきますね。ではでは、取り急ぎお礼まで。
おお! なんと著者様のご降臨だぁ!
いや、この記事、大変失礼とは思いつつ、
いつものあら探しなので、どうぞお許しくださいませ(o*。_。)o
イギリスの運河が掲載されている本や雑誌を見ると、
つい嬉しくて(笑)、内容をあれこれ詮索しちゃうんですよねr(^ω^*)))
いずれにしろ、これを機に、どうぞお見知りおきを。。。。。
ご著書のようなデザインの旅本が最近は多いように思います。
これを「女子旅」とひと括りにすることには異論もありましょうが、
おっしゃるようにセンスの薄い男子から見ると、
いわゆる「かわいい」感じに見えてしまいます。
ときどき編集者から「かわいい感じでやりましょう!」と言われるのですが、
そのリクエストに応えられたことがない愚才のやっかみだと思ってください。、ヽ`(~д~*)、ヽ`…
同じexblogでしたので、リンクさせていただきました。
今後ともよろしくお願いいたします。
日本の読者は「かわいい」のが好きですからねー(笑)。まぁ、「かわいい」にも種類があるでしょうから、オリジナルな「かわいい」を目指すのがよろしいかと。ww
御ブログ、運河や水に対する愛情があふれていてよいですね! 私もリンクさせていただきました。これを機会に、今後ともよろしくお願いしまします!!