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イギリスの運河ではナローボートという船を借りて、誰でも免許なしでクルーズが楽しめる。『英国運河の旅』、『イギリス式極楽水上生活』、『イギリス水辺の旅』の著者が具体的な旅のノウハウを伝授します。


by narrowboat
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家族ナローボート旅行報告 ~バーミンガム周辺の運河~

バーミンガムで1泊したあと、ダドリーDudlyという町を目指してクルーズをを続けました。

マンチェスター、リーズ、バーミンガムなど、かつて運河を物輸に利用していた大都市では、
水辺を軸にした再開発が進み、新しい商業施設や住居などに姿を変えています。
ただ、中心部を一歩外れると、まだ開発の手がつけられていない、
さびれた産業地区の跡地のような場所になってしまいます。
家族ナローボート旅行報告 ~バーミンガム周辺の運河~_c0027849_142692.jpg
バーミンガムの中心部、ブリンドリー・プレイスからメインラインを西へ向かって進みます。
メインラインからは、無数の引込み線や「ループ」と呼ばれる支線が交錯しており、
毛細血管のような水路ネットワークを実感できます。

ここは、かつて橋が架かっていたのでしょうね。
家族ナローボート旅行報告 ~バーミンガム周辺の運河~_c0027849_14262836.jpg

行く手の右手にループへの入口が見えます。
家族ナローボート旅行報告 ~バーミンガム周辺の運河~_c0027849_14264418.jpg

水路の真ん中に出現する小島はトールハウス(料金所)の跡。
家族ナローボート旅行報告 ~バーミンガム周辺の運河~_c0027849_14265998.jpg
料金所の係員は専用の物差しを使い、
ボートがどれだけ喫水線より沈んでいるかで通行料を課金していたそうです。

鉄製の橋は、19世紀に製作されたものが多いようです。
家族ナローボート旅行報告 ~バーミンガム周辺の運河~_c0027849_14271220.jpg

石の橋の上に高速道路。
東京や大阪にもこんなところがありますよね。
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家族ナローボート旅行報告 ~バーミンガム周辺の運河~_c0027849_14275791.jpg

かつて引込み線やループがあったジャンクションの中には、
すでに使用されなくなって久しいところも少なくありません。
家族ナローボート旅行報告 ~バーミンガム周辺の運河~_c0027849_1428760.jpg


このあたりから水路はニュー・メインラインオールド・メインラインに分岐。
その名のごとく新旧2つの水路が並行しています。
バーミンガムは、それだけボートの数が多かったことを示しています。

私たちの船は、これら2つの水路を結ぶゴワー・ブランチGower Branchに入り、
ブレイズ・ロックBrades Lockを通過。
家族ナローボート旅行報告 ~バーミンガム周辺の運河~_c0027849_14281841.jpg

こういった都市部のロックには、いたずらを防止するために、カギがかかっています。
家族ナローボート旅行報告 ~バーミンガム周辺の運河~_c0027849_14282960.jpg
このT字型の金具はボーターが持っていて、これがないと開閉できない仕組。

元々この金具の名前は、アンチバンダル・キーAnti- Vandal Key
すなわち破壊防止用キーと呼んでいたそうです。
ところがバンダリスト(破壊者?)から
「その呼称は差別的だ!」
と抗議を受け、近年ではウォーター・コンサベーション・キーWater Conservation Key、
水保護のためのカギ、と言うそうです。

バンダリストにも一分の魂?
破壊はするけれど、ロックまでは壊さない!
というのでしょうか(笑)

ティプトンTiptonのジャンクションに到着しました。家族ナローボート旅行報告 ~バーミンガム周辺の運河~_c0027849_14284118.jpg

by narrowboat | 2011-09-02 14:30 | 2011年家族ナローボート旅行 | Comments(0)