イギリスの運河ではナローボートという船を借りて、誰でも免許なしでクルーズが楽しめる。『英国運河の旅』、『イギリス式極楽水上生活』、『イギリス水辺の旅』の著者が具体的な旅のノウハウを伝授します。


by narrowboat
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2003年 夫婦2人のラスト・クルーズ (9)

コベントリーで一夜を過ごして、昨日来た道をまた帰っていくのですが、
その前に、ナローボートの方向転換をしなくてはなりません。
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スペースは十分にあったのですけど、
この日は風がすごく強くてボートが押され、
ティラーを取るのも一苦労!
同じベイスンに係留していたほかのボートのクルーの助けを借りて、
ようやく脱出できた次第。

コベントリー運河とオックスフォード運河のジャンクション、
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ホークスベリー・ジャンクションは、昨日通過したばかり。
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ジャンクションを出たら右折。
ここからはオックスフォード運河Oxford Canalになります。

アンスティAnstyという村では、ローズ&カッスルRose & Castleというパブで食事しました。
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係留地点からちょっと歩きましたが、雰囲気は最高だったと記憶しています。
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往時のこの付近の写真。
c0027849_11531112.jpg水辺からは離れていますが、
やはり運河パブだったのでしょう。


食べたメニューまでは思い出せませんが、
この写真を見ると、どちらかがヨークシャープディングを注文したんだと思われます。
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ボートへの帰り際、運河近くに発見した小さなショップ。
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なんのお店だろう、
とのぞいてみると、
オリジナルのお皿を販売していました。
そしてなんと!
私の大好きなヒラメを描いた大皿が
売られているではありませんか!

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幅40センチ、非常に大きなものです。
「こんなもの持ち帰れるのか?」
と心配はしましたが、こんな場所でヒラメに出会えるなんて運命としか言いようがなく、
一も二もなく購入。
クルーズ後、飛行機で大事に持ち帰り、今でも自宅に飾られています。
蛇足ながら、2011年3月11日の大地震も割れずに生き延びました。

アンスティからすぐ、ストレトン・ストップStretton Stopで
ローズ・ナローボート社Rose Narrowboatsを通過。
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1999年に妻と初めてナローボートを借りた、思いで深いハイヤーカンパニーです。
もっとも、妻はすっかり記憶の底から消えていましたが。

250ヤードのニューボールド・トンネルNewbold Tunnelを越えると、
ボートはラグビーに入っていきます。
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この区間は1999年のクルーズでも通りましたので、まだ覚えていました。
小さなアクアダクト(水路橋)を通過。
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岸では、早くもワインで乾杯している姿も。
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いい感じです。

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造船中のボートの横を通過。


ヒルモートン・ロックHilmortonの手前で係留し、この日はオーバーナイト。
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ここも1999年のクルーズで1泊した場所です。


翌日、朝イチでロックを越えます。

ヒルモートンは通称ツイン・ロック、ナローロックが2つ並んだツインベッド型です。
正式にはデュープリケイテッド・ロックDuplicated Lockと言い、
ハンドルを操作することで、2つのチャンバーの間で水を移動させます。
つまり片方が満水時にもう片方は空になり、
次は空のほうへ水を移動させる。
こうすれば、理論上、水の供給をしなくて済むはずです。

もっともリーク(水漏れ)も少なくなかったはずなので、
常時どこからか給水は必要だったはずです。

現在ではこのシステムは破棄されていて、
水は運河本線から供給されていますので、
単にナロー・ロックが2つ並んでいるだけです。





ブローンストンはグランドユニオン運河とオックスフォード運河のジャンクション。
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2つ以上の水路がリンクしていればジャンクションになりますが、
ブローンストンには、単なるジャンクションにとどまらない、
独特の賑やかさと華やかさの跡が今でも残っています。

ロンドンとバーミンガムを結ぶルートは、
元々テムズ川とオックスフォード運河でした。
オックスフォード運河はナロー・カナルで輸送量が限られていたため、
ほぼ並行する形で掘削されたのがグランドユニオン運河。

ロンドン~バーミンガムという大幹線を担った2つの水路が、
ここブローンストンで出会っているのですから、
賑やかで華やかでないわけはありません。

当時の面影を残しているのが、たとえばこの巨大マリーナ。
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周囲はアパートメントになっています。
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こんなところに居を構えて、休日はボートでお出かけ、
なんて生活、憧れますよね!

マリーナのショップ。
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ここにはあまり食料品は置いていません。
なぜかというと、
ボーターにはブローンストンの村で
買い物してもらいからだとか。

マリーナと地元コミュティとの共生。
日本の地方都市も見習ってほしいです。


ウェット・ドック。
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造船所。
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フェンダー店。
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フェンダーとは、ボートの前後(時に横も)に付ける「バンパー」のことで、
ナローボートでは、麻のロープを独特の方法で編んだものが使われます。
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これを手作りで販売しているのがこのお店。
たしか、以前、日本のテレビでも紹介されていた記憶が・・・・・。

そのほかの船具もあります。
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運河に戻ると、ストップハウス(料金所)の建物も残っています。
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貨物船時代のナローボートは、運河会社に通行料金を払っていました。
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料金は積荷の重さと種類で決められていましたが、
重さを量る特別な物差しがあって、
船体がどれだけ水の上に浮いているかを測り、
それによって課金していたということです。

運河沿いにはまた、ボートをそのまま利用したカフェも。
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ブローンストンを出たら、次はノートン・ジャンクション。
そう、クルーズ初日に停泊したところです。

いよいよこのレスター・リングの旅も終わりに近づきました!
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by narrowboat | 2012-02-25 13:02 | 2003年レスター・リング | Comments(0)