ボートに持っていくもの
2005年 08月 19日
そうなると、もう日本で考えることはほとんどありません。イギリスでボートに乗るというと、入念な準備が必要だと思われている人も多いのですが、細かいことは現地で考えても遅くありません。言い換えれば、ただでさえ遅い上に、ロックや何やらで待たされることも多いのが運河の旅なので、日本であれこれ考えるのは時間の無駄、ということです。
いや、旅の楽しみは、行って何をやるかではなく、行く前にあれこれ考えることにある。そういう方もいるでしょう。私自身、それには大賛成で、国内の旅行でも出発前に時刻表を見ている時間のほうが楽しかったりします。
ただナローボートの場合、運河や河川という決められたルートを進むだけなので、日本であまり準備しすぎてしまうと、現地で考えることがなくなってしまいますから(笑)
もっとも、日本から準備していったほうがいいものもあります。イギリスでは入手困難、または不可能なもので、ボートならではの必要アイテムを今回はご紹介しましょう。
●軍手
ロック作業やロープを扱うときに重宝します。イギリスでは、私たち以外に軍手(手袋)をしている人を見たことがないのですが、私としてはぜひ持参していただきたい一品です。
ロックでは、ロックキーで手が痛くなることを避けるということと、ギア(歯車)にこびりついた油から守るということで大活躍。ロープの力で手を切ったりするのも防ぎます。
●携帯電話
今やナローボートの旅では必需品といっていいでしょう。日本でも海外でも使える会社のもの(ボーダフォンなど)をそのまま使ってもいいですし、海外専用の電話を別途購入、レンタルする方法もあります。
どうして携帯が必要かというと、ボートにトラブルがあった場合、ハイヤーカンパニーにすぐ連絡を取らなければいけないからです。運河のある場所は、ロンドンのような大きな町ではなく、田園地帯が主です。公衆電話までたどり着くには1時間以上歩かなければならないこともあります。
ここ数年ですが、私たちがハイヤーカンパニーでボートを借りるとき、携帯番号をスタッフに必ず聞かれています。なければ貸さない、ということはありませんが、何かのときの安心料だと考えて、持っていくようにしてください。
●トランシーバー
必需品、とまではいえませんが、あると便利です。
ナローボートは全長がかなり長いので、船尾で操船している人と船首にいる人の間で会話することは不可能です。特に船尾は床下でエンジンが回っているので、声が全然聞こえません。
またロック作業をしている人とボートにいる人の間で連絡を取り合いたいときなども重宝します。
そんなに遠距離で会話することはないので、電波は100mも届けば十分。私たちはオークションで入手したものを使っています。
●懐中電灯
主に夜パブに行くとき使います。トゥパスは暗いので、ぜひほしいアイテムです。そんなに大きなものでなくてもよく、100円ショップで買える程度のもので十分です。ただし電池切れには要注意。
プロペラの点検をするときも、あると便利です。
●雨具
これも必需品です。
私の経験では、1艘に1組はカッパ上下が備わっていますが、1人1組持っていきたいものです。
カッパは、当然ですが雨が降ったときに使います。ナローボートの操縦デッキには屋根がありませんから、操縦する人1人はかならず濡れることになります。またロック作業があれば、その人にも必要になるでしょう。
できればゴアテックスなどのちゃんとしたレインウェアがほしいところですが、私はユニクロで買ったポンチョみたいな雨具を使ってます。