うんがにおちたうし
2006年 01月 19日
作:フィリス・クラシロフスキー 絵:ピーター・スパイアー 訳:みなみもと ちか
ポプラ社 800円+税
友人のSさんからご紹介いただいた絵本です。
運河の国オランダ。その片田舎の牧場で暮らす(?)牝牛のヘドリンカ。
毎日同じような生活に飽き飽きしていたヘドリンカはある日、牧場の前にある運河に飛び込んでしまいます。
そこにドンブラドンブラと流れてきた大きな箱に乗り込んだヘドリンカは、
そのまま運河で街へ・・・・・。
さあ、ヘドリンカの冒険が始まります!
ストーリーはこれだけなのだが、
ヘドリンカが流されていく運河に描かれたロックやリフトブリッジはかなりリアル。
オランダでは実際にこんな風景がどこにもあるんでしょう。
私が感心したのは、牧場があるような山村と街が運河でつながれているということ。
オランダ(イギリスでも)では当たり前のことかもしれないが、
村と街が1本の運河でつながっているからこそ、こんな物語が作れるのです。
ちなみにイギリスで運河に落ちた牛というのは見たことも聞いたこともありませんが、
羊ならありますよ。
私が実際に見たのは確かスランゴスレン運河で、
残念ながらすでに息絶えていました。
でも、水に飛び込んで落ちた羊を救った、という
勇敢(?)なボーターの話も聞いたことがあります。
もっとも、あれだけ羊や牛がいれば、
運河に落ちてしまうものも珍しくはないのでしょう。