イギリスの運河ではナローボートという船を借りて、誰でも免許なしでクルーズが楽しめる。『英国運河の旅』、『イギリス式極楽水上生活』、『イギリス水辺の旅』の著者が具体的な旅のノウハウを伝授します。


by narrowboat
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お掃除ボート

東京23区の城南エリア、目黒区から大田区あたりにかけて「呑川」という小さな川が流れています。
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護岸はコンクリートで、船が通れるほどの水深もなく、
趣はあまりない川なのですが、
先日、水面に船らしきものが浮いているのを発見しました。
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ワイヤーで護岸と固定されていて、どうやらボートではないようです。
ポンプのような音がしていて、周囲には泡がたっていました。
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近くにもう1艘、こちらは、屋形船のようなデコレーションを施されています。
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想像ですが、おそらく水質の浄化をやっているんじゃないでしょうか?

それにしてもこのボートもどき、
どうやってここまで運ばれてきたのか、気になります。
曳航してきたのであれば、船が入ってきたことになりますよね。


後日、今度は隅田川、言問橋です。

船首に2人が網を持って立っているこの船は、東京都の清掃ボート。
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トロール網かなにかでごっそり取っちゃえばよさそうですが、
水深なんかの関係で、手作業でしかできないんでしょうね。


お掃除お疲れ様ですが、こちらは、船そのものがゴミになってしまった写真。
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茅場町付近、日本橋川の湊橋で見た風景。
放置船でしょうか?
でも、岸には手作りのはしごもあったので、使っていたのかもしれません。

こういう船は、どうやって処分されるんですかね?
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# by narrowboat | 2015-06-09 19:34 | 日本の運河と川 | Comments(0)
イギリスの運河の話題をおもに書いているこのブログですが、
「運河」と耳にして、みなさんがまず思い浮かべるのは、
パナマ運河かスエズ運河、もしくはアメリカ五大湖にある運河など、
大陸や半島を横断する大運河ではないでしょうか。

そんなメガ運河の計画が、東南アジアにも持ち上がっています。
場所はマレー半島中部、
タイとマレーシアが国境を接する「クラ地峡」という場所。
中国が資金を拠出して、ここに西のアンダマン海(インド洋)と東のタイ湾を結ぶ運河が建設されるというのです。
(ニュースソースはこちら

ネット上で調べてみると、
マレー半島の一番狭い所にあたるクラ地峡、幅は44㎞しかなく、
昔から運河建設の話が持ち上がっては消えていたそう。

19世紀には、スエズ運河の設計技師として知られるレセップスが運河建設に乗り出したが頓挫、
第2次世界大戦中には、マレー半島を掌握していた日本軍も計画を立てたといいます。
まあ、日本軍は泰緬鉄道でも大失敗していますからねぇ・・・・・。

そして「マジか?」と絶句してしまいそうな計画が持ち上がったのが1973年、
けっこう最近ですが、なんと原爆で掘削するというプロジェクト。
アメリカ、フランス、タイ、そして日本も加わった国際チームの提案だったそうですが、
もし放射能などの影響がまったくないのなら、
原爆の平和利用という画期的な成果を出せたかもしれません。

そんなわけで、これまで計画だけで終わっていた「クラ運河」に、
現実的な提案をしてきたのは、やはり中国でした。

マレー半島を横断する運河が開通すれば、
日本など、中東から石油等を輸入している国の船は、
シンガポールの先にあるマラッカ海峡を通らなくて済みます。

浅瀬や海賊で「難所」と言われるマラッカ海峡を避けることができるだけでなく、
もちろん、輸送日数も大幅に短縮できます。

中国がここに大金を投じるのは、東南アジアにおける覇権プレゼンスを強めるためにほかなりませんが、
同時に、マラッカ海峡周辺の海域を掌握しているアメリカに対抗するためだとも言われています。


中国は、中米のニカラグアにも「第2パナマ運河」を提案しています。
これも、アメリカが長年管理してきたパナマ運河を目の敵にしているからです。

こういう大規模インフラプロジェクト、
中国はあちこちでぶち上げていますが、
なにせ金と人は余っている国ですから、クラ運河も結構早く開通するのかもしれません。

しかし、クラ運河ができなかったのは、シンガポールに配慮していたからでもあります。
東南アジアでシンガポールが突出して経済成長しているのは、
マラッカ海峡を回る船が中継点にしているからにほかならず、
建設費用はともかく、政治的な判断で運河の建設は見合わされてきました。

それに、シンガポールは華僑国家、
つまり中国は「同胞」であるはずで、
本国だからといって、シンガポールを無視して運河が作れるのでしょうか?
(参考ページ12

ちなみに、イギリスにも島を横断する運河がひとつあります。
それは、スコットランドのハイランド(北部)にあるカレドニアン運河。
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西側のフォート・ウィリアムから東側のインバネスまで、その総延長は100㎞弱。

建設技師は、ポントカサステ水路橋の設計でも名高いトーマス・テルフォードです。
開通は1822年なので、そんな昔に100㎞もの運河ができたんだから、
クラ地峡の44㎞なんて楽勝、と思われるかもしれませんが、
カレドニアン運河はネス湖など3つの湖を連結するように掘削されていて、
純粋な運河部分はわずかしかありません。
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もちろん、それでも大工事であったことは変わりなく、
オープンまで20年の歳月がかかりました。

海から海へ、陸地を掘り進んでつなげようというのは、
今も昔も、人類の夢なのかもしれません。
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# by narrowboat | 2015-05-28 11:15 | 海外の運河・河川 | Comments(0)

これぞハウスボート?

ネットの記事に、おもしろい写真が流れてきました。

テムズ川のタワーブリッジ付近を行く船、いや家?

どうやって進んでいるのか?
は、こちらの動画でやがて明らかになりますが、
それよりも、こんな家みたいな船、
というか船みたいな家を、よく作りましたね。

この船を作ったAirbnbというのは、
個人宅のゲストルームに宿泊できるというシステム。

私は使ったことはまだありませんが、
旅行者は安く宿泊できるし、部屋の提供者は収入が得られるということで、
最近、メディアでも話題になっています。

今回のハウスボートは、
「宿泊なんて、どこでもできる」
という趣旨のプロモーションだと思われますが、
それにしてもユニークですよね。

ちなみに「ハウスボート」という言葉は住居スペースが付いている船のことで、
大型船は除きますが、ナローボートも立派なハウスボートのひとつです。

蛇足ながら「ボートハウス」と順序を逆にすると、
それは「艇庫」という意味になり、
池で手漕ぎボートを貸し出す小屋もそれに当たります。
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# by narrowboat | 2015-05-21 10:25 | 雑感 | Comments(0)

BoaterがVoterとなるとき

イギリスで国会議員選挙が行われました。
日本でもいろいろなメディアで報道されていましたので、
興味を持ってフォローしていた方も少なくないと思います。

結局トーリー(保守党)が過半数の議席を獲得して、
政権交代にならずに終わりましたが、
ナローボートで暮らすボーターたちは、どうやって投票したんでしょうかね?

ネットで調べた限りでは、イギリスの選挙にもオンライン投票は導入されていないようですが、
郵便投票はできるそうなので、ポスト投函で選挙に参加しているのかもしれません。

ところで、ナローボートに乗る人はBoaterで「ボーター」、
一方、選挙人はVoterで、これもカタカナにすれば「ボーター」。
日本人には、いや、少なくとも私の耳には同じように聞こえます。

昨年秋、イギリスに取材に行った時、
ちょうどスコットランドの独立を問う住民投票が行われていて、
テレビからしきりに「ボーター、ボーター」という声が聞こえてきたのですが、
ナローボートの話で何を盛り上がっているのか?
とまじめに思っていた私です(笑)

住民投票といえば、今週日曜日に行われた大阪の「都構想」の投票、
橋下知事側が破れ、大阪の市民は現状維持を望んだという結果になりました。

実は橋下氏、数年前にイギリス運河でナローボートに乗っているんです。
大阪では、数年前から「水都大阪」というプロジェクトが続いており、
水路の活用方法を視察するために、
短時間ですが、ロンドンのナローボート(水上バス)に乗船しました。
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その時に案内をさせていただいたのがナローボートガイドのブラウン淳子で、
ナローボートで暮らす人たちや、運河の利用システムなどについて、
船の上で橋下氏からたくさんの質問が出たということです。

今回の敗戦で橋下氏は政界を引退するそうですが、
大阪の水都構想の流れがこれでどう変わるのか、注目したいところです。
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# by narrowboat | 2015-05-19 10:30 | 英国運河とナローボートの旅 | Comments(0)

朝潮小型船乗り場

先日、仕事で晴海付近に行ったときのことですが、
こんな看板を発見しました。
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この「朝潮小型船」で検索をかけてみると、
屋形船などが利用している船着場のようです。

ただの船着場といえばそれまでなんですが、
管理は中央区がしているようで、
行政が民間の船に対して桟橋を開放しているというケースは、
日本では実は稀なのです。

もっとも、中央区のこのページを見る限りは、
「利用者協議会」のメンバーにならなくてはいけないなど、
誰でも気軽に利用できるわけではありません。

不法係留などの問題を懸念するあまり、
利用者の幅を狭めているというのが現状です。

たとえば、短時間の停泊に対しては、
料金を徴収してもよいから、
広くボートユーザーの利用を許すような方策はないのでしょうか?
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# by narrowboat | 2015-03-20 13:37 | 日本の運河と川 | Comments(0)
亀島川の近くに用件があった折、
高橋(たかばし)と南高橋の間に、見たこともない桟橋ができていました。
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プレジャーボートっぽい船も係留されています。
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ちょうど工事が行われていて、入口は開いていました。
「亀島川係留保管施設」
という看板があります。
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小型のボートであれば10艘程度係留できるようです。
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以前、羽田空港近くの天空橋でも同じような施設を見ました。
看板のところに電話してみると、
「それは漁船用で、一般人は使用不可」
という答が返ってきたのを覚えています。

※と思って調べてみたら、資格を限って利用できるようになっていました!

おそらく、今回も同じなんででしょう。
見るからに「漁船」でない船も係留されているのに。

「既得権」を持っているオーナーへの対処なんですかね?

いすれにしろ、これだけのスペースが作れるのであれば、
もっとほかの場所にも設置して、有料で貸し出せばよいと思うのですが。

オリンピックを控えてはいますが、
まだまだお寒い東京都内の係留事情です。

余談ですが、係留所の下流にある南高橋。
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都内の道路橋では、いちばん古いんだそうです。
金属のトラス構造が美しく、大好きな橋のひとつです。
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# by narrowboat | 2015-03-04 14:56 | 日本の運河と川 | Comments(0)

北九州の艜船

北九州市に出張の折、
いのちのたび博物館で「艜船」の展示を見てきました。
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これで「ひらたぶね」と読みますが、
手書きじゃ絶対書けない字ですね(笑)

艜船がお目見えしたのは19世紀初頭。
遠賀川から分水した運河「堀川」で、
年貢米などを運ぶために導入されました。

そして北九州といえば筑豊炭田。
明治時代になると、産出された石炭を運ぶために大活躍しました。
艜船の中でも、石炭運搬船は「五平太」と呼ばれていたそうです。

そのあたりの経緯は、イギリスのナローボートとまったく同じです。

艜船には、小さいながらキャビンも付いていたようです。
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船頭たちは、ここで寝泊りすることもあったのでしょうね。
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# by narrowboat | 2015-01-26 22:17 | 日本の運河と川 | Comments(0)

宝船

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あけましておめでとうございます。

今年も七福神で始まりました。
みなさまの運河に対する思いが、少しでも実現いたしますように。
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# by narrowboat | 2015-01-13 05:41 | 雑感 | Comments(0)
TV東京系の番組「美の巨人」で、
ロンドンのタワーブリッジを紹介していました。

タワーブリッジは、背の高い船が下を通るときは橋げたが開くリフトブリッジ、
「跳開橋」ですが、
数回ここを訪問しているにもかかわらず、
開いているところを見たことがありません。c0027849_11283086.jpg
番組によると、今でも1日に5~6回は開いているとのこと。
次回は、数時間はここに滞在しないといけないですかね(笑)

一方、日本には跳開橋を含めて、
現在は可動橋がほとんどありません。
おそらくゼロ? だと思うのですが、調べてみたわけではないので・・・・・。

東京の隅田川に架かる勝どき橋は、
1970年まで、橋が開いていたそうです。
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以降、交通渋滞などを理由に開かなくなって久しいですが、
タワーブリッジのほうも、橋の上は相当混雑しています。
また、下をくぐる船も、ほとんどが橋を開ける必要のない水上バス。
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その番組を見ていたら、
橋を開けたシーンで通過して行ったのは大型ヨット、
つまり個人所有のプレジャーボートでした。

こういう「お金持ちの趣味」のために、
橋の通行が制限されているのです。

でも、タワーブリッジは元々開けるように設計されているのですから、
動かさないという選択はない。
このあたりは、輸送路としては無用の運河を保存し、利用しているスタンスと共通しています。


勝どき橋のセンター部分。
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ここが真っ二つになっていました。
操作室のデザインには、ヨーロッパ的なにおいがします。
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この信号は、歩道側にあるところを見ると、
歩行者用だったのですかね。
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往時の姿を伝える、数少ないアイテムです。
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# by narrowboat | 2014-12-12 11:30 | 日本の運河と川 | Comments(0)
このほど丸善から出版された『イギリス文化事典』に、
「運河とグリーンツーリズム」というタイトルで、
イギリス運河の話題を2ページ寄稿させていただきました。
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総計1000ページにも及ぶ、まさに大事典。
運河以外にも、イギリスの様々なトピックスが満載です。

是非お手にとってご覧くださいませ!
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# by narrowboat | 2014-12-09 09:25 | 運河の本、ビデオなど | Comments(0)